バンクーバー<禁酒時代とチャイナタウンをめぐる>ツアーに参加
海外旅行の楽しみの一つに、現地でのアクティビティが挙げられます。
各地のランドマークを訪れたり、体験施設でその国ならではの製作や観覧を楽しんだり。
その際、我が家が避けては通れない選択肢。
それは日本語可または英語のみ、という言語の問題。
アクティビティの内容により、手順や訪問場所が分かりにくいものは日本語可ツアーが安心。一方、英語のみであっても参加者の多くが各国からのゲストであればゆっくり解説してくれますので、大きな問題はないでしょう。
ただし、それらはあくまで世界各地から来たお客様向けツアー。
よーく探すと、比較的近隣諸国の人向け、もしくは英語が堪能な人向けの深い内容を持ったツアーが存在します。
バンクーバーには、カナダの禁酒時代からチャイナタウンの歴史まで、隠されたバンクーバーの暗黒の歴史を2時間歩きっぱなし、演技力満点のガイドさん兼ストーリーテラーから発せられるおびただしい情報量を含む英語を浴びっぱなしというツアーが存在します。
興味がありましたら、どうぞお読み下さいませ。
Each LISTs
Forbidden Vancouver Walking Tour へ行く前にすることリスト
- 必ず1人は英語が堪能な人に参加してもらう
- 割引になるバウチャー=クーポンを探す
- 各オンラインサイトから日時を決定し申し込む
- 集合場所、解散場所を確認し、移動方法を調べておく
- 短い自己紹介を用意する
- インスタやツイッターのアカウントを作っておく
- ツアーに参加する日は体力を温存しておく
Forbidden Vancouver Walking Tourに参加した時にすることリスト
- 勇気を持って自己紹介
- 英語を聞く姿勢はとにかくリラックス
- わからないところは雰囲気とフィーリングで乗り切る
- 歴史上の人の名前に翻弄されない
- ストーリーテラーであるガイドさん自体を楽しむ
- 案内される建物を楽しむ
- 中盤〜後半にかけて耳が英語を拒否し出しても、ひたすら音楽のように聴き続ける
- ジャンキーや薬中、不穏な人物が現れたらガイドさんの指示に従い穏便に行動
- 解散後の余韻を存分に楽しむこと
Explanation for each LISTs
Forbidden Vancouver Walking Tour へ行く前にすることリストの解説
参加する人数によりますが、英語が得意な人に1人いてもらうと、ツアーが楽しくなります。
もしくは、海外に場慣れしている人。
このツアーは10人前後のグループで移動しながら行われるものです。ごくたまに日本の方もいらっしゃるようですが、大抵は自分たち以外はすべて英語ネイティブの人、もしくは諸外国の方々。
交わされる会話のスピードはもちろんのこと、難しい歴史用語など、これ何だろう?と思う瞬間の目白押しです。そんな時、隣で「ここの建物は・・・なのかぁ」などとガイドさんの話をそっと呟いてくれる人がいると、ものすごく理解が深まります。そしてお互いに感想を述べることで7割程度の理解だった人も、英語を得意とする人が発するヒントから、続く次の場面で、よりガイドさんの話を聞き取れるようになっていきます。
また、場慣れしている人だと、どこを見学に行っても臆することなくのびのびと振る舞ってくれます。そうすると自分も心底楽しもうという前向きな気持ちになり、引っ込み思案な日本人気質が弱まるのです。
間違っても、英語が得意な人をただの通訳さんとして参加してもらうことや場慣れしている人を先頭に、などということを勧めているのではありません。
<ハードルが著しく高いツアーには底力が必要である>ということを意味しています。
よって、上記の参加して欲しい人に自らがなれることが一番良いのですが・・・。
対象ツアーには、割引になるバウチャー=クーポンが多種存在します。
数種の割引クーポンが一冊のブックになっているバンクーバーシティパスポートや、空港・観光案内所で配られるパンフレットなどで見つけられます。
バンクーバーの現地ツアーを扱うオンライン予約サイトにおいても、割引で発売されることがありますので、購入の際にはこれらをチェックし、お得に予約しましょう。
ツアーは大聖堂広場から始まり、ガスタウンで解散です。
夕方からのツアーになるため、バスやメトロは本数が少なくなっているかもしれません。宿泊場所や拠点からの移動方法をあらかじめ調べておくことをお勧めします。
ツアーの集合場所では、ガイドさんと参加者の皆で自己紹介タイム!があります。英語の短い自己紹介を用意しておくと慌てません。「日本から来たよ、今日は頑張って歩くよ!」くらいで構いません。
ツアー参加中はきっとたくさん写真を撮ります。普段は見かけないような、不思議で趣のある通りや建物を訪れるからです。
写真を投稿できるSNSアカウントがあると楽しいと思います。
ガイドさんもノリノリでポーズを撮ってくれます。
なぜなら、ガイドさんの立ち位置は18世紀のバンクーバーからタイムスリップしてきた人!だからです。夕暮れの街並みを背に、最高の被写体となってくれます。
体力に自信のある方は、リスト7は気にしなくて良いです。
しかし、お子様連れや普段2時間も歩かないな、という方は、参加当日はお昼間の予定を詰めすぎないようにして下さい。
ツアー途中はお手洗い休憩しかありません。
それ以外は歩きっぱなしの立ちっぱなしです。そしてバンクーバーの人は歩くのが速い。
加えて、英語+歴史を理解しようと頭はフル回転。
心身ともに疲れ果てる可能性がありますので、ゆとりのあるスケジュールを組む方が良いでしょう。
Forbidden Vancouver Walking Tourに参加した時にすることリストの解説
さぁ、いよいよツアーの開始です。
担当のガイドさんが参加者の確認を行ったのちに、輪になり自己紹介タイム。
すっかりストーリーテラーと化したガイドさんに続いて、各地域からの参加者がえへへ、と話出します。
うわー、緊張するわーと思いますが、勇気を持って話して下さい。
見るからにアジア人ですし、移民国家のカナダです。少々のアクセントや発音の違いなど気にしないで。ツアーを楽しみにしていたよ!今日は嬉しいよ!という気持ちで話して下さい。
みんなワクワクしているので必ず気持ちは伝わります。
ガイドさんの英語は、米語に比べると非常に聞き取りやすい方だと私は感じました。
イギリス領であったことも関係しているのでしょうか。ハキハキした感じ。
それでも、洪水のように英語の音と情報が入ってきますので、出来るだけリラックスして聞きましょう。全部聞き取ってやるぜ、という態度では疲れます。たぶん、あれだけの情報量だと言語が何であれ疲れてしまう。
周囲の景色や建物、解説に出てくる資料・写真を頼りに「ふーん」という感じで聞くのが2時間乗り切るコツです。
そこまでしても、やはり、ちんぷんかんぷんになることはあります。
そんな時は、雰囲気とフィーリングで乗り切って下さい。
知っている単語を一つ一つ拾うより、全体の雰囲気でなんとなくこんなことかなーと。
いい加減なアドバイスになりますが、わかる部分が出てくるまで流すことも大切です。
後から理解出来ることもあります。
ガイドさんの身振り手振りを含めて全体を聞くようにすると、さっきのわからなかった言葉はこういうことか!と、気がつくことが出来るでしょう。
ガイドさんが肩からかけている大きいバッグ、その中には資料や写真がたくさん入っています。これら資料は理解への大きなヒントとなりますので、遠慮せずに前へ出て良ーく見ましょう。政治家や事件の内容を記した当時の新聞などはおおいに参考になります。
ガイドさんはそれぞれの場所や歴史上の事件の雰囲気を纏い、とても上手にお話しされます。
時に歌い、踊り、暗い場面では静かに解説。
まるでショーを見ているようです。人1人を見続けていて飽きることがない。
ツアーで案内される建物は、通常のバンクーバー旅行ではなかなか訪れない場所が多く、興味深いものばかりです。
例えば、禁酒時代に隠れてお酒が提供されていたサロンがあった裏通り。
日が暮れてからは行きづらいチャイナタウン。
歴史上は有名であっても、現在は忘れられている建物。
方や、現在、世界で一番薄い建物として登録されているものなど。
普段訪れないところに踏み込んだという経験に加えて、その建物に様々な歴史があったことを知ると、バンクーバーという街を美しいだけではない視点で見るようになります。
知識と経験値が驚くほど上がることでしょう。
ツアー後半に入ると、あたりは夕闇に包まれ、より一層良い雰囲気になってきます。
そしてその頃には、耳が英語を聞くことを拒否しだす・・・かもしれません。
海外旅行に行くと、出発して数日間は、頑張って英語を話すぞー、聞くぞーと前向きな姿勢を保てるのですが、1週間ほどすると急に英語への積極性が低下することがあります。
この現象が2時間のツアー中に発生する恐れが多分にあるのです。それだけ、大量の情報がガイドさんや周囲から発せられる。
英語が音にしか感じられなくなったときは、もう、仕方ないです。
音楽として聞きましょう。
周りの電灯が素敵な夜を演出し、そこに流れる音楽だと思えば脳は喜んで聞き続けるでしょう。そのうち、ガイドさんも歌い出します。
音楽になると、自分の好きな部分や聞き取れて理解出来る部分が際立つこともあります。その瞬間にもう一度頑張ってみようという気持ちが生まれるはず。
ゆるい感じの英語 on/off ボタンを自分に作ると良いです。
ツアー中は、少々治安の悪い地域へ入りこむことがあります。
普段のバンクーバーのダウンタウン自体にもホームレスや謎の人物は歩いています。さっさと移動している分には絡まれることはありませんが、明らかにジャンキーや薬中っぽい人がいる場合は目を合わせず、ガイドさんの指示に従い場所を変えるなどして下さい。
私が参加した時も、ガイドさん自身がホームレスのおじいさんにすごく話しかけられていましたが、ツアーの雰囲気を壊すことなく上手に対処されていました。
ツアーは夜の美しいガスタウンで解散します。
その際、手作りの地図を頂けます。
そこには、ガイドさんたちお勧めの場所がたくさん書いてありますので、ぜひ立ち寄って、ツアーの感想を語り合うのも素敵でしょう。ツアーで解説された場所に由来するお店も載っていますから、より楽しい思い出になりますよ、きっと。
次の予約に使える割引コードもついていますね。
Our Personal Experiences
現在、このツアーはコロナのため一時的に開催を見合わされています。
私が参加したのは2019年8月でした。
バンクーバーに住む姉夫婦が私と小3の息子を珍しいツアーに、と誘ってくれたのです。
姉の旦那様はカナダ人。
しかし、このようなシティツアーは近すぎるがゆえ参加したことがないそうな。
我が家のお父さんはお仕事の都合で先に帰国していたため、総勢4名で参加しました。
内訳は、
ネイティブの旦那様
在カナダ10年超えの姉
最近オンラインで受けた無料のCNN英語検定は70/100くらいの私
英検3級の問題は解ける9歳(ただしリスニングは私より上)
大聖堂広場に集まった参加者は様々。
アメリカからのカップルや、のんびりとしたご夫婦。友達同士での旅行。
中学生と小学生の男の子を連れたカナダ東部から旅行中のご家族などが一緒でした。
ツアー内容は、禁酒時代のバンクーバーを中心に、違法とされたお酒をめぐる当時の人々の生活、解禁されていった道筋、今現在に残る法律、加えて戦争や人種間の争い、時代時代に起こった事件と主たる政治家や世に影響を与えたであろう人物について、実際の建物を巡り、解説されます。
なんの気無しに見ていた建物にまつわるお話しがたくさん聞けるので、バンクーバーについて前より詳しくなった気持ちになりました。えへん。
ツアーで巡った場所をいくつかご紹介。
禁酒時代に違法にお酒が振る舞われたサロンがあった裏通りです。
自分ではなかなか立ち止まらない、いや、立ち止まってはいけない場所です。
ここには秘密の会員制のサロンがあり、合言葉を言って出入りしていたそうな。ただし、良いお酒だけではなく、質の悪いお酒も多く出回り失明する人も少なくなかったと・・・。
そんなところから<blind pigs>という言葉が生まれました。
この裏通りは、この佇まいから映画の撮影に使われることがあるそうです。
要所要所で立ち止まり、皆で話を聞きます。
本来、立ち止まりにくい場所なので、ちょっとドキドキ。
夕暮れ時のチャイナタウンにも歩いていきます。
日本の中華街とは異なり、こちらの中華街はあまり治安が良くないと時折言われます。
お昼のランチは大丈夫な場所でも、夜は気をつけてね、などと。
しかし、ツアーだからどんどん皆で行くよ!
これ何?と思われるでしょう。
この地味な建物は世界で一番薄っぺらい建物です。灰色の部分が一つの建物。クリーム色の扉がある建物は別です。
大人が手を広げると余るほどの薄さです。
建物専用のツアーも開催されています。
15ドル・・・どれほどの知識欲が満たされるのか検討がつかない・・・。
有名な上海アリーも訪れました。
と、ここで、子供が怯えだす。
足元を見ると無残にぱらっぱらになった車のガラスのようなものが・・・。
事故の痕跡はないし、これは駐車中に割られたのだろう、まぁ強盗やな、と解説。
(うちの家では子供に、世の中のダークな部分をショックを受けない程度にきちんと話すことにしています)
さらに悪いことに、曲がり角の向こうで明らかにジャンキーっぽいおっさんが唸り声をあげています。ランニングと短パン、裸足。
これは、やばいな、と感じていたら、ガイドさんがそっと通りのすみにツアーグループを誘導しておっさんの視界から外れました。
おっさんの唸り声にはとくに触れずに。
そして、ささっと説明を済ませてさらに移動。
あぁ、上海アリー。
私の中では中華系移民が移り住んで、当時の街並みを模した趣ある場所という前印象が、ジャンキーあふれる緊張感ありありの地域に刷新されました。
もちろんそれだけではありませんが、初めて実地を訪れた時の印象は深く心に残るものです。
そして、ここで解説されたのは中華系移民と白人との争いの歴史。
相当な暴動があったことなどを知り、聞いていて少ししんどい気持ちになりました。
旅行中の一個人が歴史を聞くだけ、ととらえるならまだ耐えられるのですが、自分が属するアジア圏の人々が実際に体験し掻い潜ってきた物語として聞くと、キッツイ話やで、となる・・・。
素敵ーとか、いい感じーで終わらないこのツアー。
精神面も試されるようです。
ちなみにおっさんは、薬か酒の量が心身のリミットを越えたのか、我々が離れる時には車道と歩道にまたがって寝そべっており、近所のおじさんが引っ張って歩道にあげていました。
地図でいうと、この辺りで起こったこと。
それにしてもガイドさんは、相当量の知識を持って解説してくれます。
日本語で聞いたとしても知らないことばかりなので、頭の中がいっぱいいっぱいになりそう。
そこに、日本人の私たちにとって英語という大きな壁。
9歳の息子は前半こそ姉に通訳してもらい話を聞いていましたが、中華街を終えたところでキャパがオーバー。
頭から湯気が出てきそうな状態。
姉にしてもだいたいは理解出来ると言っていましたが、そんな彼女でもつまずくのが知らない人の名前。
建物や要所の名目?もしくは人の名前?
この答えを文脈や内容から瞬時に判断するのはなかなかたいへんらしく、政治家の話の時はガイドさんを見る目が非常に生暖かいものになっていました。
あ、いま、おねーちゃん、流して聞いてるね、という感じ。
私はというと、解らない部分は全部パス。
時折、息子に説明してくれる姉の話を聞いて、辻褄を合わせて行く感じで前半を乗り切る。
中盤にかかり、お酒の取り扱いに関する部分<病院が処方する薬としてならお酒が飲めるようになりました>という話は、唯一はっきりと理解することが出来ました。
処方箋とか診断とか、医療用語なら慣れており聞き取れるからです。
知っている分野の話が出たことで、なんとかリタイアせずに後半へ。
さぁ、2時間のウォーキングツアーはラストステージのガスタウンに到着です。
息子を見ると、美しい街の様子に、英語がまるで音楽のように寄り添い、とても気分が良さそうでした。英語理解のキャパは超えても、何時もガイドさんの最前列を陣取り、付いて回っていたのでした。
彼にとっては聞き取り、理解すべきものを越えて、以心伝心レベルになってゆくガイドさんの声。
ご覧下さい。
美しいでしょう。
最後にガイドさんの歌を聴き、拍手喝采でツアーは終了。
姉も私もふーーっと息をついている後ろで、姉の旦那様が
「いやー、ちょっと難しい歴史の話もあったね。こうしてバンクーバーの話を聞けて良いツアーだったよ、たくさん歩くから疲れるけど、参加してみるもんだね。」と。
あぁ、このツアーは、バンクーバー地元民がちょっと難しかったね、と言うくらいのツアーだったのか。
そういえば、家族連れの中・小学校くらいの男の子たちは途中から所在なさげだったな、きっとややこしい話が多くて退屈してたんだな、と振り返って気がつきました。
我々、無謀にも挑戦して、かなり頑張った方じゃないか。
最後まで諦めずに参加できて、偉かったな、と今までの現地ツアーでは得ることのない感情に包まれました。
うちの息子はというと、
「ラズキッズを1年分やった気分」とのこと。
(ラズキッズとは英語圏の小学校等でリーディング副教材として使われているオンライン型図書システム)
私も、本当にそんな気分でした。
帰りに旦那様がギャシージャック像を見て帰ろうと提案。
やっぱり夜は雰囲気がありますね。
実は私も息子も初めてみたのです、この像。
この人が初めてこの場に酒場を開いたことが由来になったガスタウン=ギャスタウン。
あ、きちんとツアーの主題の一つであるお酒のことに繋がった。
ほんとによく出来たツアーだ。
あくのー⤵️どぅーふぇんしゅまーつっ⤴️しゃーーー:刷り込みメロディ@フィニアスとファーブ
ここのところ、子どもがとあるフレーズを繰り返しており・・・。
それが、耳について離れません。
今回はブログでは番外編とも言いますか、海外アニメのお話。
Each LISTs
メロディの正体を明らかにする前にすることリスト
- 聞こえたメロディそのままを真似してみる
- メロディが聞こえてくるタイミングを調べる
メロディの正体が判明した後にすることリスト
- 正しいメロディと歌詞で歌ってみる
- 日常で使用できるタイミングを見つけ出し、使う
- 誰かに聞かれたら、歌ってあげる
- キャッチーな刷り込みメロディを自分の中に蓄積する ふふふ
Explanation for each LISTs
メロディの正体を明らかにする前にすることリストの解説
誰かが歌っているものやテレビやラジオから流れてくるもの、街中のお店で聞こえたものなど、気になるメロディはまずは聞こえたまま、歌ってみましょう。
口に出すことで、それがどのような音程のものか、どのようなフレーズを語っているのか、また、それらに関する自分の理解度が測れます。
言語に関係なく、再現できるかどうかを試してみて下さい。
わからないポイントは推測して、補います。
続いて、聞こえてくるタイミングを調べます。
今回は子どもが日常的に歌っており、例のアニメが始まる前後によく歌っていたことから、アニメの中の何かやねんな、とわかりました。
時間が決められて流される音楽なら、そこを狙って調べていけば、すぐに回答にたどり着けると思います。
中には、キャッチーでありながら極めて稀に流される音楽もありますので、その場合は根気よく対象を観察し続ける必要があります。
1回だけ聞こえて、その後音沙汰がないものもあります。
その時は再現してみて、得た情報をもとにネット検索してみましょう。
メロディの正体が判明した後にすることリストの解説
そうか、ここはこんな風に歌っていたんだ、と知ることが出来た喜びは大きいです。
判明した後は、そのメロディが当てはまる場面を積極的に見つけて歌いましょう。
そうすると、また誰かがそのメロディが気になり、尋ねてくるでしょう。
その時は、どんどん歌ってあげて下さい。
教えるより歌ってあげるだけの方が、より好奇心を掻き立てられるはず。
わからなかったものがわかっていく喜びを周りにも拡散しましょう。
こうして個々の中に、数々のメロディが蓄積し、ちょっとした場面で思いがけないメロディを口ずさめるようになります。
役にたつかどうかはわかりませんが。
Our Personal Experiences
スパイダーマンの続きが観たくてディズニーシアターに申し込んだことから、子供がこのフィニアスとファーブのアニメを観るようになりました。
海外アニメっぽい絵やな、と思っていただけだったのですが、しばらくして子どもがやたらとキャッチーなメロディーを口ずさむのです。
「どぅうびどぅびどぅーばっ、どぅうびどぅびどぅーーーばっ」
「あくのー⤵️どぅーふぇんしゅまーつっ⤴️しゃーー」
どぅびどぅびの方は、こちらも真似してすぐに歌えました。
リズムが良いので事あるごとに口ずさみ、洗濯物を干したり、車に乗り込んだり。
もう一つの方は、しばらくは何を言ってるのかわからず、ただ、気持ち良さそうに子どもが繰り返すのを聞いていました。
時々、もう一回言って、とお願いしてみても、
「だからぁ、あくのー⤵️どぅーふぇんしゅまーつっ⤴️しゃーー!やん」と何回教えられても、私には謎の呪文でしかありません。
仕方ないので、いったん仕事の手を休め、子どもと当の海外アニメを観ることに。
・・・ほほう、海外こぼうずの兄弟が夏休みを過ごす話か。
やたら、発明する兄弟。
ペットのカモノハシがキュート。でも、焦点があってない。なぜだ。
・・・!!
カモノハシのペリーの焦点が合ったよ!
<どぅうびどぅびどぅーばっ、どぅうびどぅびどぅーーーばっ♪>
気がつくと、子どもと歌ってました。
カモノハシのペリーは実はかなり優秀なスパイ=エージェントPであり、彼が活躍する時のテーマ曲がこれでした。
普段のペリーはぼんやりとした仮の姿なのですね。
あぁ、ワクワクしますわ、カッコいいじゃないか。
これを口ずさまない人はいない。
続けて見ていると、カモノハシペリーが悪者につかまっているではないですか。
このキャラは・・・・。名前が・・・。
ややこしくて一回では聞き取れませんが、親切にアニメの中の秘密結社の建物に看板があります。
<Doofen shmirtz Evil Inc.>
隣の子どもが嬉しそうに言います。
「おかーさん、この人がドゥーフェンシュマーツ博士やで!」
画面には目の下にひどいクマがある博士のキャラクターが。
あぁ、全く聞き取れないのは、人の名前だったからなのか。
悪い博士の名前を冠した秘密結社的なものをメロディーをつけて言うと、
<悪の⤵️ドゥーフェンシュマーツッ⤴️社ーーー>となるのです。
【Phineas and Ferb】悪のドゥーフェンシュマーツ社~【素材】
どうでしょう、ものすごくキャッチーだから耳から脳へ一直線に刷り込まれませんか。
そして、意味がわかると、自分でも言いたくなってきます。
でも、使い道がありません。
子ども自体も、宿題を始める前やテレビを見始める前、当のアニメを見ている最中、唐突にワンフレーズ歌います。
ただし、突然すぎて、「え、何?」とかはなりません。
お聞きの通り、フレーズが非常に優しいのです。
アニメで流れるメロディーはなんならハモってるくらいで、日常に溶け込む・・・、言い過ぎました、日常に紛れるメロディなのです。
とりあえず、ソファーにぽーんと腰掛ける時や、お父さんの両肩に手を置く時に、歌ってみましたところ、なかなか良かったです。
なんらかの行動のきっかけとなる、起点と呼ぶべき部分にぴったり。
こうして気になるメロディーの両方を歌えるようになり、嬉しかったです。
ところで、このような刷り込みメロディは海外アニメに多いように思います。
おそらくは、英語圏の様々な名称や語彙に馴染みがない日本人の耳に、タモリ倶楽部でいうところの空耳アワーに近い現象が起こっているのがきっかけではないでしょうか。
英語はもちろんのこと、日本語に訳されていても、まさかそんな訳?と思うようなものはよくあります。
意味や歌詞がわからないまま、なんとなく心地良いメロディーだなと感じ、聞こえたままを歌い、しばらくして回数を重ねたら内容がわかり、これまた歌いたくなる。
この繰り返しが刷り込みメロディとなり、身に染み付き、周囲にも拡散していく。
海外旅行中、ホテルの部屋では、いつも子どもがテレビのキッズチャンネルを観ています。
英語のアニメになりますが、おおよその内容は伝わりますし、使われている音楽も親しみやすいものが多いです。
たまに、全く知らないアニメの中でたまらなくキャッチーなメロディが流れることがあり、そうなると旅行中ずっと口ずさむことになります。
ちなみに、メロディ以外にも主人公の口癖?など、多用されるセリフは刷り込まれてきます。
We Bare Bears という海外アニメに出てくるしっかりもののシロクマは話す際に、
「Ice Bear 〜」と早口かつクールな口調で自分の名前を言うことが多く、このアニメを観ていたシンガポールの旅行中、皆、真似してました。
「おかん、暑い」「おとん、アイス食べたい」「子ども、マンゴーアイス」
ものすごく、ボギャブラリーの少ない家族のようでしたが、心は一つ。
『それ、アイスベアだね』と。
参考動画です。
Log Ride | Minisode | We Bare Bears | Cartoon Network
この後も彼は、
「じっぴー ぼうそうこあらー♪」
「ときどきやってーきまーすー あ・ら・い・ぐ・まっ」
とこれまたキャッチーなフレーズを教えてくれました。
マイロ・マーフィーの法則のアニメに出てきたものらしいです。
初見以降しばらく登場がなかったそうですが、引き続き観ていると、コアラは2回ほど、アライグマはもう少し頻繁に5〜6回くらい出てきた、とのこと。
私はまだ一度も登場シーンをみたことがありません。
「ジッピー♪ 暴走コアラーァー」という破壊力のあるフレーズの本物をいつか聞いてみたいです。
ちなみに、英語版ではこのように出ております。
Milo Murphy's Law - Zippy The World's Fastest Koala (SONG).mp4
なかなか迫力のある映像。こんなんなのね。
めっちゃ足の速いコアラとかではなかったのね。
アライグマは可愛いのです。
Milo Murphy's Law - Recurring Raccoon Part 2
これ以外にも、室内のリモコンを奪って庭で水洗いするなど、目を疑う登場を時々するらしいです。
うう、観てみたい。
23時間移動し続けた9歳児はどうなるか(おまけにお父さん)
この旅程を、9歳児とお父さんの行動を軸に振り返ります。
Each LISTs
ローーーーング移動に対して出発前に日本ですることリスト
- いつも通りの生活を送る
急に早寝早起きなどしない - 胃腸の調子は整えておく
胃部膨満感がある場合はビオフェルミンの予防的投与を検討 - いつでもどこでも楽しめるミニゲームを数個考えておく
- コンパクトになる防寒・防熱対策用衣類を準備
ローーーーング移動中に心がけることリスト
- 食べ過ぎない、飲み過ぎない、体が欲するものを食べる
- 疲れた時は目を瞑る
- 寒い、暑いはこまめに調節
- 適度にストレッチ
ローーーーング移動後にすることリスト
- 到着後、興奮していても、まずはすぐ寝る
- 現地の時間に心身を合わせていくのは、次に目覚めてから
Explanation for each LISTs
ローーーーング移動に対して出発前に日本ですることリストの解説
早くから時差や体調を気にして取り掛かると逆に緊張するため、いつも通りに過ごすことを心がけて下さい。
長い移動になると、時差も1箇所だけではなく、何箇所かで異なってきます。
整える体調としては、胃腸だけでOKです。
胃部膨満感は乗り物酔いの原因にもなりますので、胃腸の調子は出発前から整えておいた方が良いです。
ビオフェルミンなどは、メーカー推奨ではないかもしれませんが、予防的投与が効きます。
これは、調子が悪くなってから服用するのではなく、あらかじめ服用を開始して悪くなることを防ぐものです。
水や油が心配な地域に行く前からビオフェルミンを飲んでおくと、旅行中を通して良い状態を保つことが出来ます。例えば、出発の日の朝から、など。
ミニゲームは道具がなくても楽しめる言葉遊びや小さい本のタイプを用意しておくと子どもが飽きずに楽しめます。
よくある、ピザって10回言って、というひっかけの言葉遊びなどは、家でやるより旅行中のテンションで行う方がウケます。現地の言葉っぽく「ピッツアー↑」とか言って、間違う方も「ヒッザァ」とか言っちゃうと10分くらい息が出来ないくらいウケます、子どもに。
衣類の調節は、体調管理の要ですので、脱ぎ着が楽でコンパクトに収納できるタイプを選びましょう。持ち運ぶ際に荷物になりにくいものが良いです。
かさばると手荷物検査などでいらいらします。重たいものもご法度です。
最近はダウンジャケットでもたためるものが多くあります。加えて、多種多様な機能性インナーを合わせればばっちりです。
ローーーーング移動中に心がけることリストの解説
水分は意識して摂るようにして下さい。
食べ物は自分が食べたいものを中心に摂る。移動が伸びるにつれ、体か欲するものがわかってきます。
どちらも摂り過ぎに気をつけましょう。
旅行中はここでしか食べられないかも、との思いから、無理して味わってしまうことがあります。大丈夫。また、どこかでもっと素敵なものに出会えるはず。
旅行をより良くするために無理だけはやめましょう。
疲れた時は横になって眠ることが一番ですが、それが出来ない時は、持ち物に気をつけて、目を瞑ることをお勧めします。
視界を遮断するだけで脳の休息となり、リラックス出来るのです。
ただでさえもの珍しい旅行中の風景。脳が常に興奮状態になっています。
目を瞑る、この簡単な動作を思い出し、実行して下さい。
衣類の調節は面倒でも行う方が、後々疲れません。
持ち運びが邪魔で調節衣類を諦めたりしてはいけません。上記のコンパクトに収納できるものを選び、こまめに快適な状態になるよう、着替えましょう。
汗をかいたり、寒かったりするとその後の体調に影響します。
着替えるついでにストレッチも忘れずに。
首、肩、腰、足、ほどよく伸ばして循環を良くしましょう。
スペースがあれば自衛隊体操もおすすめ。
ローーーーング移動後にすることリストの解説
長い移動の末にたどり着いた目的地。
興奮してあれもこれもしたくなるかもしれません。
しかし、興奮しているのは心だけです。
脳と体はくったくたに疲れているので、シャワーを浴びて歯磨きをしたら、寝ましょう。
このワクワクした気持ちを運んでくれた体を休めてあげるのです。
元気に見えても疲労によって判断力が落ちています。
うちの家族は、リゾートホテルの洗面所の排水栓の開け方すら思いつかず、わいわいなりました。「あれ?押したり引いたりするバーとかスイッチないで」と。
実際は、排水栓自体をプッシュして開閉するタイプでしたが、あやうくフロントに電話するところでした。
こんな簡単なことにすら気がつかない。
さっさと休んで、明日に備えるのが吉です。
到着時刻が日中であれ夕方であれ、横になって休みましょう。
ローーーーング移動により成長した自分が迎える明日はさらに素晴らしいものになっていることでしょう。
Our Personal Experiences
その日は、年末の真っ暗な早朝から始まりました。
吐く息が真っ白だなーと思いながら、最寄りの関空行きバス乗り場へスーツケースを押しながら歩いたのを覚えています。
我が家は京都と奈良の県境にあり、日頃は閑静なエリアとして過ごしやすいのですが、都市に比べると不便なことがいくつかあります。
その一つが早朝・深夜にタクシーがつかまらない。
うちからバス乗り場までは微妙な距離なのです。
地元のタクシー会社はその時間1〜2台は出せるようですが、早いもの勝ち、または運転手さんの都合次第なため、確約は難しい。
この時も、一月前くらいにお願いしたところ、難しいとお断りされました。
自家用車で関空まで行くことも考えましたが、場所の確保や駐車料金が懸念材料となり、空港バスになりました。
バス乗り場までは歩いて20分ほど。
始発便に乗るため起きたのは4時、家を出たのは5時00分。
ダウンジャケットを着込み、まだ星が見えている中を移動。
この時子どもはとても元気でした。これからの旅行にワクワクしていました。
関空到着後、年末の人の多さに驚きつつ、チェックイン。
乗り継ぎ時の荷物の取り扱いや渡されるチケットの多さに、いつもより時間がかかるなーと思いつつ、隣の子どもを見ると空を見つめ、唇が真紫に・・・。
バスの揺れと朝食の少なさ、人の多さにいきなりの体調不良。
旅行行けるか?!と不安になった彼を救ったのは、なんと<オレンジジュースとチキンカレー>でした。
体調不良にその組み合わせは無いやろ?と思いましたが、これっ!と自ら選んだオレンジジュースを飲み込んだ瞬間から顔色が輝き始めました。
続いてカレー。
中辛なんて食べたことがない彼がモリモリ食べて、一言。
「もうだいじょうぶ」
す、すっごいな、オレンジとカレー。水分、糖分、スパイス。
何がどう効いたのか、まったくわからないけど、秘めたるパワーが解放されたかのような状態に安堵と驚きを感じました。
お父さんは隣で朝ビールと朝カレー。
この光景をみて、なんとかなるんじゃないか、そんな気がしました。
まずは関空→北京。
昼間のフライトは気がラクです。
5時間くらいで着くしねー。
北京国際空港が近づいてきて、下をみると、明らかに人工芝より鮮やかな緑の地面が見えました。
とっても不安な緑色。なんなのだ、あれは。違和感しかない緑。
それら以外は、磨りガラスのような空と広大な原野風景が広がっている。
それが私の北京国際空港の印象。
12月末の北京国際空港はですね、とにかく寒かったです。
早朝からお世話になったダウンジャケットを再度取り出し着用しました。
ビジネスラウンジですら、吹き抜けのような作りのため壁がなく、空港建物の巨大なガラス窓からひしひしと冷気が伝わってくる。
ラウンジご飯もお口に合わず。
しゅんとなる私を尻目に、子どもは・・・巨大建造物に興味津々でした。
寒かろうが、窓側に行く。
飛行機も窓側、建物も窓側、外を見ることが使命、それが子ども。
続いて、空港内に作られた中国風庭園の池にかけられた橋をひたすら渡る。
橋があったら渡る、それが子ども。
掃除のおばちゃんがいたら道を譲り、その後ろから渡る、繰り返し繰り返し。
移動時間6時間程度では、疲れは全くないのね。
お父さんは寒いラウンジでもビール、加えて謎のおかずを数種類ゲット。
橋も一緒に渡って、体を温める良い運動になってました。
長ーい北京のトランジットを終え、続いてバンコクへ。
タイ国際航空の機内でちょっと退屈になってきた子ども。
映画を見て、スナック食べて・・・。
おっと、食事が運ばれてきました。
ミールカートの後ろには巾着袋を持ったスタッフ。投げてくるのは棒アイス。
チョコレートのかかったバニラアイス。カップではない。
ぽいぽい渡されるので受け取るしかない。
いや、今、ごはんもろたとこやねんけど、と焦りましたが、先に食べる気もないため適当に座席の前ポケットに突っ込んでおきました、息子の分も。
座席のポケットに突っ込まれた棒アイスを諦めの気持ちで見つめながら、ごはんをもぐもぐ。
しかし、これが驚くほどカッチカチだったらしく、食後も形状が変わっていない。
なんと、ほどよく食べごろの硬さに!
袋からスプーンで食べる覚悟をしていたので、驚くとともにめっちゃ嬉しくなりました。
お父さんは、食べごろやと思っててん、と嬉しそうにビールとともに食べていました。
この強制棒アイス投げ渡し→ほどよく溶けるという過程が面白かったようで、その後子どもは再び元気になり、食後はおかんとミニゲームをして残りは睡眠。
夜になり、バンコクに大幅に遅れて到着。
アイスが不自然に溶けなかったのは、きっとなんか次元の間に落ちていたのかも、だから、遅れたんや。
眠い頭でそんなことを考えつつも、とにかくプーケット便に乗るためにはかなり急がないと間に合わない。
子どもは2本めの7時間近いフライトを終え、同様に寝起きで足取りもふらふら。
家を出てから、すでに19時間ほど経過。
大人も子どもも疲れ始めたところで、猛ダッシュせざるを得ず、ああ、これは次のフライトできっとしんどくなるだろうと覚悟していました。
加えて、さらに悪いことに乗り継ぎカウンターをwestとeastで間違ったため、無駄に倍の距離を走り、絶望的な気持ちで沖留めの飛行機へ向かうバスへ乗り込みました。
大丈夫かな、顔色、どうかな、と子どもの顔を覗き込むと・・・・
キラッキラ☆している!
おおう、何がどうなってんだ。
「ねむーって思ってたけど、走ったら元気になった!」と。
タフです、子どもは、大人が思う以上にタフ。
水分と糖分を十分に与えて、時にワクワクどきどきさせると元気が復活する子ども。
同様にドキドキしたお父さんも、飛行機を予定通りに乗り継げそうでキラキラ笑顔。
あぁ、ときめきが人にエネルギーを与えるのね。
さて、超ディレイで出発したプーケット行き飛行機では、ちょっとした機内食が出ました。
冷えたほうれん草のキッシュとコールスロー。
ああー、野菜かー、子どものテンションだだ下がりやろなーとふたを開けつつ、隣を見ると、わっしわしコールスローをかき込む子どもが。
すーっぱいコールスローを食べる手が止まらない。
おおう、今、君の体が必要としているのは酸味なのか。
21時間前の君は、自分がこんなにすっぱいコールスローをここまで欲するとは、想像だにしなかっただろうな。
心身の疲れやダメージを本能的に修復していく子どもの凄さを目の当たりにし、私の体にもコールスローを!とほうばりましたが、
す、すっぱっ、と半分しか食べられませんでした。
お父さんはビールとキッシュを食べていました。
いよいよ最終地プーケットに到着です。
空港から出ると超蒸し蒸しの暑さで急激に体力を奪われそうになりました。
あ、子ども、トレーナー着たまま!長袖のままや!
お父さんもそうや、長袖!
しかも、バンコクで職員さんに貼られた、国内線に乗るけど荷物は国際線の方で受け取ってね!のシールを貼ったままや。だっせぇ。
慌てて脱がそうとしましたが、2人から言われたのは、
「おかあさん、撮って!やっと着いたから、タクシー来る前に!」
ゔぇぇぇーー?!
でも、リクエストどうりパシャっと撮ってあげました。
すっごいな、子どもと父さん。
私なんて暑過ぎて、税関通りながら脱衣してそんなに脱がなくて良いよと止められたのに。
その後、父子は半袖に着替え、ホテルへ。
家を出てから23時間。
美しい真夜中のリゾートホテルを前に夢のような気持ちになり、その日を終えました。
旅行における長い移動時間が、子どもの心身にどのような影響をもたらすのか、出発前は少し不安でした。
ただ、あかんかったらそこで立ち止まろう、というくらいの気持ちで進んでみたら、うまくいったわけで。
子どもも大人も、身体面の管理に加えて、心情面では怒りや拒否より、しゃあないなの気持ちと行先を想像するワクワクの気持ちを持つことで、心身ともに健やかな状態を保てるような気がします。
普段通りの行いへ近づける努力と物事への興味の持ち方が大切かと。
最後に、23時間移動し続けた9歳児はどうなるか(おまけにお父さん)の答え。
やり遂げた感でいっぱいになり、ものすごく満足な顔で眠ります。
お父さんは冷たいビールを飲んで眠ります。
翌日、経験値の上がった2人は、ちょっとむくんだ顔で新しいワクワクを探しに行きます。